« ボトルネック/米澤 穂信 | トップページ | M-1 2009 総括 »

告白/湊かなえ

「愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」

告白

本屋大賞2009の作品。

娘を殺された教師、その犯人である少年A・B、クラスメイトの少女、少年Aの親族それぞれの独白だけで構成される5編による連作小説。

実は本屋で時間つぶしに開いたのだが、そのまま2時間立ちっぱなしで読みきってしまった。

第1章は教師による「告白」。3学期の始業式の日、1年間文科省のモデルクラスとして牛乳を1年間飲むことになったことに関する生徒へのねぎらいから始まり、今季限りで教師をやめること、その原因は娘を失ったからだと「告白」を始める。

やがて話題は自分が、生徒よりも自分の子供を大事に思うこと、"生徒のため"などと声高に叫ぶ熱血教師への批判、娘は事故ではなく殺されたのだということ、少年法、復讐とはなにか、と話は進んでいく。

この本の題は「脅迫」でもなく「自白」でもなく「告白」である。

娘を失った親としての「告白」、殺人を犯した生徒に関する「告白」、そして最後に散文的な「告白」が一点に集約されていき、本を持ったまま立ち尽くすような終点を迎える。

告白の構成、伏線がきれいに纏まっていく一文。

今年読んだミステリものでは間違いなく1番でした。

よくある「最後の一文で大どんでん返しが起こる」というような帯の本で、それほど驚かされたことはないけど、この本の第1章の「最後の1ページ」だけは間違いない。

オススメです。

|

« ボトルネック/米澤 穂信 | トップページ | M-1 2009 総括 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1257139/32670200

この記事へのトラックバック一覧です: 告白/湊かなえ:

« ボトルネック/米澤 穂信 | トップページ | M-1 2009 総括 »